統合医療は、欧米において盛んに推進されてきています。
しかし、我が国においては医療は精神疾患等を除いて近代西洋医学(物理療法)のみが殆どです。
明治以降に東洋医学を実質的に捨て近代西洋医学を医学として国も医療界も推進してきました。ある意味で東洋医学は片隅に追いやられ按摩鍼灸は、偉業類似行為としてみなされてきました。
さらに、追い打ちをかけるように第二次大戦の敗戦により欧米文化を導入し医療についてもその考え方は増長される方向に歩んできました。
しかし、近年近代西洋医学には限界があり、新たな医療も求める必要があるのではと考えられ、東洋医学等の補完・代替医療等が注目されつつあります。しかし、伝統医療等の補完・代替医療はエビデンスに元ずく物が少なく科学的根拠が薄いために暗礁に乗り上げている感が有ります。
驚くことに、一部鍼灸師等の中には、「隣部屋の患者を診ないで治すことができる」とか「ここから気を送り遠方の患者を治す」とかの迷信を豪語する東洋医学の専門家もいるのです。このように記載するとご批判を受けるかもしれませんが、医学は宗教では無いのです。そこには科学的に立証すべきエビデンスが必要と考えます。そのことは、遠方の患者をネット等を使い治療することは可能だと思いますが、「気」を送るあるいは「気」で治路することは迷信であると思わざるを得ません。人の体はプラシーボ効果で治癒することも多々ありますから、物理的療法のみが治療であるとは考えません。精神・マインド療法を身体の疾病に使うべきであるとは思います。また、鍼灸の素晴らしさも認識していますがあくまでもサイエンスに基づく鍼灸でなければなりません。
伝統的東洋医学を発展させた新東洋医学等の研究が急務であり、近代西洋医学の矛盾を克服しなければならないと考えます。近代西洋医学の医師から東洋医学等は偏見で見られ、鍼灸師等の東洋医学の医療人は迷信に走っているのではいつになってもエビデンスに基づく統合医療は発展しません。人間の英知を絞って物理学と精神科学を統合した医科学の確立を願うものです。


日本医師会は、統合色湯とその問題点!と題して医師会副会長の論文ンをホームページに掲載している。

参考にご覧ください。http://www.med.or.jp/doctor/member/kiso/d20.html